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「音 楽」         詩 粥塚 伯正

小石川
上小川
相国寺東門前
神楽坂
前橋
上小川
麹町
喜久井町
そして、
上小川
下石神井
比叡山
本覚院
これらの地の名を巡り
一本の河としてそそぎこんだ
松禅院。

あなたは
身体をまっすぐに
据えたのだった。
ひとところにいるという、過酷な旅。

詩を書く行為は、
詩 そのもの、存在となり、

柔らかいものは
柔らかいままに、

透きとおるものは
透きとおったまま、

あいまいなものは
あいまいなままに、

それらすべての有様が
融けあう、
朧夜!
朧夜!

あなたは虚空より
誕まれたての
真珠のふくらみをもって
地上に降りてくる。

今宵、
月は天にあり!

あなたの詩を書く
手は、
月をわしづかみにして
懐に入れる。

ああ!
天上の音楽が
いっせいに鳴りだす!




 昨夏、小名浜スプリングスホテルで開かれた「天平詩と音楽の集い」で発表された粥塚さんの詩。粥塚さんは集いで天平の詩を朗読したが、天平の詩に分け入れば分け入るほど、天平の詩に存在する距離感を考えるようになり、ついには「天平に捧げる詩」ともいえる「音楽」を書いた。

 粥塚さんによると、詩の中の「距離感」は最終的に、天平の詩一編一編と読む側との距離感になって行く。そして詩人としての自分の感性を天平の詩にぶつけ、間をはかっていく。それを何回も繰り返し、詩を自分なりに解釈して、朗読する際の強弱や間などのリズムが決まっていくのだという。

 下関に佐藤泰正さん(天平の研究家)を訪ねた際、佐藤さんは詩における朗読の重要性を話していた。

 「書き手が読むのもいいが、つくったときから詩は書き手の手を離れる。詩というものは、さまざまな人による、さまざまな解釈での朗読によって、新たな命が吹き込まれるものだと思う」

 粥塚さんの朗読は時に速く、時にゆっくりとなり、声の調子も変わる。それは潮の満ち引きにも思え、迫ってくる波の中には粥塚さんの精神が気迫となって存在している。それが、草野天平と粥塚伯正の間にある、独特の距離感なのだろう。

 一見無骨だが実は繊細な粥塚さんの朗読。そこには朗読者にはない、詩人同士の真剣勝負のような緊張感がある。





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