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画・松本 令子 
 
 高田 昌幸

 背景は真っ黒。俗に言う「ベタ黒」である。最上部には白抜きの明朝体で「国民保護に関する情報」とある。その下には真っ赤なラインが幅を持った帯状で続く。肝心の「情報」の内容は、赤いラインのさらに下部に書かれていた。
 「発射情報。発射情報。先ほど、北朝鮮からミサイルが発射された模様です。続報が入り次第、お知らせします」「対象地域:沖縄県」
 2月7日の日曜日。朝九時半すぎ、NHKの総合テレビには、こんな「文字」が画面 いっぱいに広がった。黒をベースに、赤と白。単調でありながらも、画面 からは言いようのない気味の悪さを感じた。日本政府が「事実上のミサイル」と名付けた飛行体そのものに不気味さを感じたのではない。
 こうした光景がこの先、日常の中に溶け込んでいくかもしれない。そう思わせる雰囲気が、あの画面 とそれを取り巻く今の社会にはある。
 「発射情報」の言葉は二度重なった。アジア太平洋戦争で日本が真珠湾攻撃を仕掛けた時のNHKラジオも「臨時ニュースを申し上げます」の言葉を2度重ねた。それを知識として覚えているから、2度の言葉重ねの後に続く情報発信は余計、光景が重なるように思えた。
 人は慣れる。最初は「異常」に反応しても、ほどなく異常を異常と思わなくなる。よほど触覚を伸ばし、風向きや空気の臭いに鋭敏にならない限り、「発射情報」も「臨時ニュースを申し上げます」も、日常生活とかけ離れた、どこか遠くの出来事でしかない。
 「非日常」が日常と混ざり、やがて日常そのものになっていく。それは既に福島原発事故で多くの日本人が経験したことだ。
 いや、そこが違うのかもしれない。福島原発の経験を「非日常の日常化」だと感じ、考える人は、実際、そう多くないのかもしれない。だから、ほとんどの人は、何事も起きていないかのように、きょうも1日を送ることができるのだ。

(高知新聞記者)




 今回の特集は「酒場 學校」でした。草野心平が始めたBar「學校」の匂いを求めて、双葉郡川内村へ行き、そのかけらを拾ってきました。いい取材でした。
 「情動の詩人」と呼ばれる心平は、生きものを大事にしました。直感や皮膚感覚で裸の人間としてつきあい、権威や社会的地位 を優先することを嫌いました。その根底にあったのは、生命や自然を愛する心でした。だから、素の自分でいられる川内村は特別 な場所だったのでしょう。
 村民が造ってくれた天山文庫では、市井の人たちと酒を酌み交わし、さまざまなことを語り合いました。その蓄積が村民たちの思い出や財産になっていきました。みんなの心に「それぞれの心平」があり、目を輝かせてエピソードを話してくれました。
 人なつこくて裏表のない村民の素朴な有り様が、心平の無垢な魂とぴったり合ったのだと思います。

(編集人 安竜昌弘)



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