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 炭の火の粉がハラハラと地上約8mから落ちてくる。1秒から3秒かけて地上に届いた火の粉の赤い小さな光は積もった灰にフワリと着陸し、白い粉に包まれて消えていく。火の粉は風の影響を受けないように四方をガラスで囲われた空間の中を通 る。火の粉が生まれるには火の元がいる。この火の粉の元は炭。炭は東日本大震災で塩害にあった杉の木が素材になっている。頭上8mの地点に炭が赤く燃えている。その姿は暗闇の中で行先を教えてくれる灯台の姿に似ている。火の粉が落ちていく姿は宙を舞う生き物のようにも見える。予測不可能なその発生のメカニズム、その動きは見ていて飽きることはない。何時間でも見ていることが出来るのは何故なのだろうかと考えることを考えているのも忘れるくらいに、火の粉の動きに目が奪われる。
 3月23日の日没から24日の日の出の時間を中心にして行われた「六本木アートナイト2013」というアートフェスでの作品である。この作品のタイトルは「TRIP→」。設置された場所は六本木ヒルズのアリーナ。今年で5年目となる恒例の一晩だけのおまつりである。杉の木を切るところから始まり、炭を作り、火をともし、空間を温めながら、火の粉を見送る。この一連の活動を「TRIP→プロジェクト」と呼んでいる。
  「TRIP→」は今はもう片付けて、そこにはいないが、また来年炭を作りに行き、その灯りを六本木でともすことになるだろう。1年に1度しかないけれど、毎年行うことができれば、そこから何かが生まれるに違いない。そこから何かが始まるにちがいない。アートプロジェクトとは変容していく力のことを言うのかもしれない。
  また来年あの灯りを見たい。うつろいゆくときの中で同じものはありえない。けれど同じものを見てみたいと思うのは私たちが「思いだす」ということが出来る能力を持ち得ているからできること。初めてのことを行う時には何の前例もないわけだけれども、初めてのことを行ったその後には、「もう1度見てみたい」という自分の歴史を自分で創り出すことができるきっかけを得ることが出来る。同じことの繰り返しの中で変容する。その中で人は進化する。その中でしか進化はありえない。
(アーティスト)
※紙面に掲載される画像はモノクロになります。




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