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 ピアニストの小山実稚恵さんのちいさなコンサートが1月23日、植田小学校の音楽室で開かれた。アーティストがいわき市内の小、中学校を訪れ、子どもたちに演奏を届ける「おでかけアリオス」のひとつで、約100人の五年生が午前と午後にわかれ、間近で小山さんの演奏を聴いた。
 この日のプログラムはショパンのワルツや「英雄ポロネーズ」、スクリャービンの「左手のためのノクターン」、ラフマニノフの「鐘」など七曲。赤紫色のドレスを着た小山さんは「ショパンとパートナーだったジョルジュ・サンドの飼っていた小犬が、自分のしっぽをくるくる追いかける姿がかわいらしくて作った、と言われています」などと、それぞれの曲を説明しながらピアノを弾いた。
 「左手のためのノクターン」は、ロシアの作曲家のスクリャービンが激しい練習で右手を痛めてしまった時、「左手だけで弾ける曲を」と作った。目をつむって聴いていると、片手で弾いている感じがしない。子どもたちは立ったり、体を横にずらしたりして、小山さんがほんとうに左手だけで弾いているのか、鍵盤をじっと見つめた。
 ラフマニノフの「鐘」の時は、ピアノをぐるっと囲んで音をよりストレートに感じ、小山さんの指と鍵盤とハンマーの動きを追った。渾身の「英雄ポロネーズ」に勇気づけられ、締めくくりのシューベルトの「即興曲」ではやさしさに包まれ、静かな余韻が子どもたちのこころに立ちこめた。

 小山さんは子ども時代を岩手で過ごした。市の体育館にN響がやってきて演奏した日のことを、いまも鮮明に覚えている。そういう経験が生きていくなかで、どれほど大切で、時に励まされ自信にもなるかを知っている。
 大好きなピアノに五歳で出合い、数々の素晴らしい曲と時を忘れて向き合い、作曲家の思いにふれ、もちろん大変なこともあるが、日々楽しく、興味がわき続けるものに身を置けるしあわせを感じている。
 だから何か好きなことと感じるこころを、子どもたちにも見つけ持ってほしいと思っている。それがあれば見る目も、人生を感じる力も違ってくる。音楽室でのちいさなコンサートのプログラムには、「自分だけの大切なものを持ってね」という、小山さんのメッセージも込められている。

 


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