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徳光和夫さんがアナウンサーを志したのは、長嶋茂雄さんの試合を自分の中継で伝えたい、という思いからだった。念願かなってアナウンサーになり、入社1年半で社会人野球の中継をしたが、そこで失敗をしてプロレス中継に回された。
しぶしぶレスラーたちの元に足を運び、そのやさしさを知った。リングではあんなに強面のレスラーたちが、自ら切符を売り歩いていた。プロレス中継への異動は徳光さんにとって挫折だったが、そのなかでまた一つ好きを見つけた。
NHKの番組「課外授業 ようこそ先輩」で、徳光さんは母校の小学6年生たちに「好きを探究する」授業をした。好きとは、相手のことをよく考えること。徳光さんは子どもたち1人1人に、授業以外で話すことのない先生たちのインタビューをさせた。
そして「インタビューの原点は相手を好きになること。相手をぱっと見て好きなところを見つけ、よりよい聞き手になる。人を嫌いになることは簡単だが、好きになることは難しい。好きになることが大切」と語った。
できごとでも何でも、伝える究極は人だと思う。人をニュースする。聞く側は相手にわたしを見せ、互いに相手のことを知る。思いもよらない話が聞けることもあるし、不完全燃焼の時も、空振りに終わる時もある。そんな時は何度も通
う。そうすることで、わかることがある。必ず物語があり、もらった元気は紙に載せて、不特定多数の人々に渡す。
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